近年、スマホや電子マネーカードを利用したキャッシュレス決済サービスの需要が増えています。コンビニやスーパー、ドラッグストアはもちろん、個人の飲食店などでもキャッシュレス決済の導入が多々見受けられ、実際にサービスを利用されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
株式会社電通による「コロナ禍での生活者のキャッシュレス意識に関する調査」(調査時期:2020年12月24~25日 20~69歳男女500名を対象)では、「2020年3月の緊急事態宣言以降、支払いや買い物に占めるキャッシュレス決済の比率が増えた」と回答した生活者が全体の約半数だったという報告が上がっています。さらにキャッシュレス決済が増えた金額帯は「1000円超~5000以下」がトップで、1000円以下の少額決済のキャッシュレス化も進んでいるとの結果でした。引用元→電通、コロナ禍における生活者のキャッシュレス意識調査を実施
コインランドリーは名前の通り基本的にはコインで支払いをして頂きます。お客様に現金で精算して頂くことにより、コインランドリー経営のメリットの一つである確実な現金収入を得ることができます。ですが、コロナ禍の今、不特定多数の方が触るコイン(お金)の利用に抵抗を感じるお客様が多くいることも事実であると同時に、お客様一人あたりのコインランドリー利用平均価格は約1000円程度…上記の調査報告における少額決済に該当するため、コインランドリー業界においてもキャッシュレス決済サービスの需要はかなりあると推測されます。
実際にキャッシュレス決済サービスを導入したコインランドリーも増えてきており、弊社の直営店である「コインランドリー江曽島店」もAQUAのマルチ端末機を利用したPayPayなどのQRコード決済やSuica・nanacoなどの電子マネー決済のサービスを導入いたしました。QRコード決済サービスの開始が2020年12月末、電子マネー決済サービスの開始が2月中旬…導入して数か月のためまだまだ様子見の段階ではありますが、現状におけるララ・ドリームとしての見解は以下となります。
キャッシュレス化がゴールではない?
江曽島店ではAQUAのマルチ端末機を導入し、固定客確保を狙った「ポイントが溜まるランドリーカード」を売りとしていますが、ランドリーカードは現金のみの購入、チャージとなります。キャッシュレス決済では購入及びチャージができないため、キャッシュレス決済を利用されるお客様はランドリーカード利用によるポイント還元などのサービスを受けることが出来ません(その代わりPayPayなどによる還元サービスを受けることができます)。現在はキャッシュレスのコインランドリーが少ないため、差別化による競合店対策または固定客確保の方法として通用すると思われますが、今後キャッシュレスのコインランドリーは増加していくと考えられるため、そのときは改めて競合店との差別化を探る必要があります。
QRコード決済サービスと電子マネー決済サービスは早く導入したほうがいい?
QRコード決済及び電子マネー決済のサービスを利用するためには初期費用と月額費用、決済利用額に応じた手数料が発生します(QRコード決済と電子マネー決済はサービスの大元が異なるため、それぞれ異なった月額費用が発生します)。江曽島店では、地域柄なのかPaypayなどのQRコード決済に比べて電子マネー決済をご利用のお客様が圧倒的に少ないです(電子マネー決済サービスを導入して日が浅いのもあると思いますが)。キャッシュレス決済利用数が少ない場合、月々の月額費用が負担となってしまい、何のためにサービスを取り入れたかわからなくなってしまいますので、「駅が近い」「キャシュレス決済可能なスーパーやコンビニが近くにあるのか」「利用客の年齢層」など周辺の状況を様子見ながら、QRコード決済、電子マネー決済をそれぞれ導入していくほうがリスクは少ないと言えます。
他にも色々あるかもしれませんが、今のところはこのような感じです。早く導入することによって競合店との差別化となりますが、そこまで利用客が見込めるか…というのがオーナーさまにとって非常に難しいところだと思います。特に地方はキャッシュレスについてはまだまだ未浸透なところが多いと思いますので、導入を検討されているオーナーさまは販売店とよく相談してみてください。